学習の手引き(先生・保護者の方へ)


動物エゴグラムトップ > 学習の手引き(先生・保護者の方へ)

学習の手引き

【先生・保護者の方へ】

人が生きていく上で、他者の尊さを理解し、信頼できる人間関係を築いていくことはとても大切なことです。そのためには、自分はどんな人間なのかを知り、さらに他者についても理解していくことが重要になってきます。 自分を知るための自己分析ツールの一つに、交流分析(Transactional Analysis)理論を元に、50問の質問に答えることで自分の性格の特徴と行動パターンを分析できる“エゴグラム”があります。 動物エゴグラムは、“エゴグラム”を子ども(中高生)向けにわかりやすくしたもので、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で紹介されている中学教諭の鹿嶋真弓先生が、日本交流分析学会 理事長 杉田峰康先生の監修の元で作成された教育用コンテンツです。 本サイトは、この動物エゴグラムをインターネットで診断することができるように制作いたしました。 自分や友達・家族の性格の特徴や行動パターンを知り、お互いの違いに気づくことで、自己理解・他者理解の気持ちを高め、友達との友情を深めて信頼できる仲間作りを図るためにも、ぜひ学校の授業でもご活用いただければと思っております。


【エゴグラムとは?】

エゴグラムは、交流分析理論を確立したアメリカの精神科医エリック・バーン(Eric Berne)の弟子、J・M・デュッセイ(J.M.Dusay)が考案した自己分析テストです。交流分析では、人の心(自我状態)を大きく3つ(P,A,C)に分類しています。P(Parent)は「親」、A(Adult)は「大人」、C(Child)は「子ども」の心です。さらにPは、厳格な親の心(CP)と保護的な親の心(NP)に、Cは、自由な子どもの心(FC)と従順な子どもの心(AC)に分類されます。この5つの心の状態を、人は時と場合によって、行ったり来たりしながら感じたり行動したりしていると言われています。

<人の心の5つの領域>

P(Parent)
CP 厳格な親の心 ・・・・・(1)
NP 保護的な親の心・・・・・(2)
A(Adult)
A  合理的な大人の心 ・・・・・(3)
FC 自由な子どもの心 ・・・・・(4)
C(Child)
AC 従順な子どもの心・・・・・(5)

(1) CP(Critical Parent)厳格な親の心

理想・良心・使命感・責任・批判などの価値判断や倫理観などの厳しい父親的な親の心

(2) NP(Nurturing Parent)保護的な親の心

共感・同情・救援・保護・受容などの子どもの成長を促進するようなやさしい母親的な親の心

(3) A(Adult)合理的な大人の心

合理性・論理性・客観性・計画性などを持ち、事実を観察する。データを収集し、整理・統合するコンピュータ的な働きをする大人の心

(4) FC(Free Child)自由な子どもの心

創造性・積極性・豊かな感情表現を持つ。親のしつけの影響を全く受けていない、生まれながらの部分で、快感を求めて何にも拘束されずに自由に振る舞う子どもの心

(5) AC(Adapted Child)従順な子どもの心

順応性・協調性を持つ。親からのしつけや教育の影響を受けた部分で、依存的で消極的従順な部分と、攻撃的で反抗的な部分がある子どもの心

エゴグラムは、人の心の5つの領域をグラフで表現したもので、各領域の高さ、低さで、その人の行動や感情など性格的な傾向を見ることができます。

エゴグラムの特徴

エゴグラムのグラフの中で、一番高い部分は、何か問題が生じた時やストレスが高くなった時、自分が一番反応しやすい自我状態と考えられます。反対に一番低いところは、心がエネルギー不足になっている部分と言えます。エゴグラムは各人の個性を現すもので、性格の良し悪しを判断するものではありませんし、グラフの形は常に同じではなく、年齢やシチュエーションなどによっても変わってきます。ただ言えることは、自分のエゴグラムの特徴を理解し、ほかの人との違いを認め、自分の行動様式を変えていくことで、対人関係を改善することができるでしょう。

では、自分の心の癖を知るために、特色のあるエゴグラムをいくつかご紹介します。
(エゴグラムの詳細については、参考文献をご覧ください。)


< “へ” の字型>

“へ”の字型のエゴグラム

NPをピークとしたゆるやかな“へ” の字型は、やさしく温かみがあり、対人関係がうまくいきやすいタイプです。ACよりFCが高いので、自分をそれほど押さえつけることもなく、ある程度FCも高いので自分を適切に表現することができます。


<N型>

N型のエゴグラム

NPとACが高く、CPとFCが低いN型は、NPが高くやさしく思いやりがありますが、ACが高いため人のために自分が我慢をする傾向があります。FCが低いので、自分をうまく表現することができず、ストレスを溜めやすいタイプです。


<逆N型>

逆N型のエゴグラム

CPとFCが高く、NPとACが低い逆N型は、自分に自信を持って生きていますが、CPが高く他人に批判的になりやすいため、周りとの間に摩擦が生じやすいタイプです。FCが高いので自分を表現するのは得意ですが、NPが低いので温かみに欠ける部分があります。


<右下がり型>

右下がり型のエゴグラム

CPの高い右下がり型は、責任感が強く、しっかりしていますが、支配的でワンマンになりやすいタイプです。ACが低いので、個性的ではありますが、人の意見を聞こうとしません。


<左下がり型>

左下がり型のエゴグラム

ACの高い左下がり型は、良い子に見えますが、主体性を欠き、基本的には依存的(甘えん坊)なタイプです。


<V型・U型>

V型・U型のエゴグラム

Aが極端に低く、CPとACが共に高いV型・U型は、強い批判を抱きながら適切な自己主張ができずに、常に葛藤状態にあります。ジキルとハイドのような二面性を示すことも。


<W型>

W型のエゴグラム

憂鬱な状態にある時に、W型がよく現れます。几帳面でまじめですが、やさしさや楽しさといった感情が乏しくなっています。


<M型>

M型のエゴグラム

M型はNPとFCが高いので、人間関係は豊かで、一般的に適応は良い。ただ、Aが低すぎると、行動にブレーキが利かず、問題行動が現れることも。


【動物エゴグラムについて】

動物エゴグラムは、“エゴグラム”を子ども(中高生)向けにわかりやすくしたものです。50問の質問を中高生にわかりやすい言葉で表現し、人の5つの心(自我状態)を動物のキャラクター(CP:ライオン、NP:コアラ、A:サル、FC:ネコ、AC:モルモット)で表しています。

動物エゴグラムの特徴

<グラフの見方>

コアラが高くサルが低い場合のエゴグラム

まず、グラフの中で一番高い部分の項目番号と、一番低い部分の項目番号に対応するキャラクターを、【すべての動物キャラクターのタイプ】から見つけます。例えば、このグラフの場合、一番高いのがコアラ、一番低いのがサルになるので、動物キャラクターは、スーパーコアラとポケットモンキーになります。

項目の点数にあまり差がない場合は、点数の近い項目もチェックしましょう。全体的に高低差がなく平らに近いグラフの人は、人間関係でトラブルを起こすことの少ない性格バランスの持ち主と考えてよいでしょう。


【教材について】

本教材は、(1)〜(6)の診断部分と、(7)〜(10)の説明部分から構成されています。

動物エゴグラムサイトの診断ページ1〜6

動物エゴグラムサイトの説明ページ7〜10 7.動物エゴグラムトップページ 8.人はなりたいようになれる! 9.人間関係に重要な部分を高めるコツ 10.すべての動物キャラクターのタイプ


【授業でお使いになる場合】

【ねらい】 動物エゴグラムを実施することで、自分の行動の特徴に気づかせる。他者との違いや、他者から見た自分を振り返ることで、自己理解・他者理解の気持ちを深める。 ※パソコンルームでPCを操作しながら進めます。
※各パソコンからプリンタに印刷できるように準備しておきます。
※【1】のみ、【2】のみ、という使い方もできます。

【1】エゴグラム(今の自分)

 
    主な学習活動 指導上の留意点
導入
5分
  1. 今日これから学習することについて説明する。
  2. 深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。
  • エゴグラムを通して自分の対人関係の特徴を考えていくことについて説明する。
  • エクササイズの目的は、性格の良し悪しではなく、自分に対する理解を深め他者との交流を図ることと自分の進路を考える上で役立てるために実施することを確認する。
展開1
15分
  1. ウェブ上で動物エゴグラムの診断を行い、『(4)今の自分の動物のタイプ』までを実施し、結果をプリントアウトする。
  展開2
25分
  1. 先生から各動物の特徴について話を聞く。
  2. グループでエゴグラムをシェアし、メンバーの感想を聞きメモをする。
  • 『(10)すべての動物キャラクターのタイプ』のサイトを開き、各動物の特徴(自我状態)について、簡単に説明する。
  • トップページのパックの言葉を読ませ、各動物同士の会話の特徴を理解させる。
  • グループで結果をシェアさせる。 (見せることに抵抗のある場合は無理に見せなくてよい旨伝える。メンバーは、「君はスーパーコアラに近いと思う」といった感想を伝えるように勧める)
まとめ
5分
  1. 振り返りシート(PDF)に感想を記入する。
  • 本授業の意義を再確認させる。
  • 今後の生活に向けた話をする。

【2】エゴグラム(なりたい自分)

 
    主な学習活動 指導上の留意点
導入
5分
  1. 今日これから学習することについて説明する。
  2. 深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。
  • エゴグラムを通して自分の対人関係の特徴を考えていくことについて説明する。
  • エクササイズの目的は、性格の良し悪しではなく、自分に対する理解を深め他者との交流を図ることと自分の進路を考える上で役立てるために実施することを確認する。
展開1
15分
  1. ウェブ上で動物エゴグラムの診断を行い、『(4)今の自分の動物のタイプ』までを実施し、結果をプリントアウトする。
  展開2
25分
  1. 『(5)なりたい自分のエゴグラム』のところまで行ったら、先生から「なりたい自分になる」という意味について話を聞き、A〜Eのどの部分をどれくらい伸ばしたいかを考えてグラフを作る。
  2. 理想のグラフに近づけるために、高めるコツを読む。
  3. なりたい自分のグラフを作り、ひとこと宣言を書く。
  4. グループで今の自分の状態となりたい自分の様子を伝える。(なりたい動物は何タイプか伝える)
  • 『すべての動物キャラクターのタイプ』のサイトを開き、各動物の特徴(自我状態)について、簡単に説明する。
  • グループで結果をシェアさせる。 (見せることに抵抗のある場合は無理に見せなくてよい旨伝える。メンバーは、「君はスーパーコアラに近いと思う」といった感想を伝えるように勧める)
まとめ
5分
  1. 振り返りシート(PDF)に感想を記入する。
  • 本授業の意義を再確認させる。
  • 今後の生活に向けた話をする。

【参考文献】

「生きる力」は、きみの中にある(更生保護法人 日本更生保護協会 発行)
「教育カウンセリングと交流分析」杉田峰康氏著(チーム医療)
「構成的グループエンカウンター事典」國分康隆氏・國分久子氏著(図書文化出版)
「交流分析のすすめ」杉田峰康氏著(日本文化科学社)
「こじれる人間関係」杉田峰康氏著(創元社)
「人生ドラマの自己分析」杉田峰康氏著(創元社)
「人生を変える交流分析」池見酉次郎氏・杉田峰康氏・新里里春氏著(創元社)
「セルフコントロール 交流分析の実際」池見酉次郎氏・杉田峰康氏著(創元社)

・子ども向け
「だれにも聞けないなやみ相談の本 1 わたしってどんな人?」杉田峰康氏著(学研)


【このサイトについて】

推奨環境 現在当サイトは、次の環境にて動作を確認しております。より安全で快適にご利用いただくために下記のブラウザー、あるいはプラグインなどが必要です。 お使いのソフトウエアのバージョンをご確認ください。なお、動作環境が変わることがありますので、ご了承ください。

OS, ブラウザー Windows XP Internet Explorer 6.0 以上

解像度 1024×768ピクセル以上

プラグイン 本ホームページ内の一部のページでは、Adobe Flash Player 9 以上が必要となります。また、PDFファイルを閲覧・印刷する場合にはAdobe Acrobat Reader 8.0以上が必要となります。



エゴグラムの質問項目は、チーム医療刊・杉田峰康氏著「教育カウンセリングと交流分析」(P214-P215)より転載しております(一部変更)。

このサイトは、日本交流分析学会 理事長 杉田峰康氏、更生保護法人 日本更生保護協会鹿嶋真弓氏の監修・協力・許諾を得て、ニフティ株式会社が制作しました。